メッセージ

~「主はわたしの牧者」~        吉村知子               聖書の中に「羊飼いと羊の話」がよく出てきます。遊牧民であったイスラエルの民にとって羊は身近な存在です。イスラエルを統一したダビデ王は羊飼いでした。救い主が誕生したというクリスマスの喜びを真っ先に受け取ったのは、荒野で羊の番をしていた羊飼いたちでした。旧約聖書詩編23編「主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない…」で始まるダビデの詩は、自らの栄光と苦難の人生に、いつも同伴して下さった神への賛美が溢れています。イエスはヨハネ10章で、羊飼いと羊の関係を、神と人間の関係になぞらえ、「わたしは良い羊飼いである。私は自分の羊を知っており、羊も私を知っている。わたしは羊のために命を捨てる」と語ります。イエスは羊飼い、わたしたちは羊であるというのです。羊飼いは羊一匹ずつに名前をつけ、羊を集めるときには、名前を呼びました。青草を探し、羊を水際に導く羊飼い。夜には寝ずの番をして、危険から羊を守ります。時には羊の為に命を落とすこともあります。イエスはわたしたちを名前で呼び、一人ひとりの人格を大事にされます。わたしたちに永遠の命を与えるために、十字架で命を落としました。しかしそれで終わりではありません。イエスは復活して死に勝利したお方。今もそばにおられ、永遠の羊飼い(牧者)として私たちを導いてくださるのです。