メッセージ

~本日のメッセージ「イエスのまなざし」~  吉村知子           最後の晩餐の時、イエスは弟子たちの足を洗い、「私があなた方を愛したように、互いに愛し合いなさい」と命じます。その後、イエスを捕えるために宗教指導者と武装した群衆がやってきます。イエスを守ろうとしたペトロは大祭司の部下の耳を切りつけましたが、イエスは「剣をさやにおさめなさい」と言ってその傷を癒します。そのあとイエスは捕えられ、大祭司の家に連れていかれます。ペトロは大祭司の家の中庭に入り、たき火を囲みます。顔を隠していたのに、その家の使用人に「あなたはイエスと一緒にいた」と言われ、慌てて「私はあんな人を知らない」と否定します。そのあと、ほかの人が「いや、あなたもあの連中の仲間だ」と言うと「いや、違う」と再度否定します。別の人が「確かにこの人は一緒だった。ガリラヤの者だから」と言うと、「あなたが何を言っているのかわからない」と三度否定した時、鶏が鳴きました。その時主イエスが振り向いてペトロを見つめました。ペトロは「今日、鶏が泣く前に、あなたは三度私を知らないと言うだろう」と言った主の言葉を思い出し、外に出て号泣しました。イエスのためには死ねると自負していたペトロですが、イエスのまっすぐなまなざしが、臆病で保身に走る自分の心の奥を照らしたのです。しかしイエスは、弱くもろいペトロに隠された可能性を信じ、立ち直ったら弟子たちを励ます者になるように、祈り続けるのです。