メッセージ

  ~「平和があるように~  吉村知子                    
イエスの墓に行った女性たちは、「主イエスは復活された!」という驚くべきことを天使から聞き、早速弟子たちに知らせたのですが、誰も本気にしてくれません。弟子たちの心は悲しみでいっぱいになっていたのです。そのような中、復活の主イエスが、弟子たちの集まりの中に現れます。弟子たちはユダヤ人を恐れて、部屋の扉には鍵をかけていたのですが、イエスが入って来られ「あなたがたに平和があるように」と言い、傷ついた両手と脇腹を見せました。女性たちの言葉には耳を貸さなかった弟子たちですが、実際にイエスを見て、女性たちの言葉は本当であったことを知り、心は喜びで満たされました。イエスはその後、弟子たちに新しい使命を与えます。「父が私をお遣わしになったように、私もあなたがたを遣わす。聖霊を受けよ」(ヨハネ20:21-22)。
その場にいた弟子たちはイエスの復活を信じましたが、その場にいなかったディディモと呼ばれるトマスは「この目で見るまでは決して信じない」と、頑として受け入れません。するとイエスはトマスの前に現れ、「指をここに当てて、私の手を見なさい。手を伸ばし、私の脇腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい」と諭し、ようやくトマスも主の復活を信じるのです。
イエスが選んだ弟子たちは、荒削りの、欠けの多い者の集まりでした。強くて弱く、勇敢であり臆病な者たちでした。そのような者に復活の主イエスは出会ってくださったのです。どこまでも、弟子たちの可能性を信じる主イエスです。復活の主イエスに出会った弟子たちは、心を新しくされ、聖霊に満たされて、新しい使命に生きる者へと変えられていきます。