メッセージ

 ~「キリストにつながる」~  吉村知子                    

2021年度の教会標語は「キリストにつながる」、聖書箇所は「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ」(ヨハネによる福音書15:5)です。ぶどうの木は「神の民イスラエル」を指し、イスラエルの人々は「ぶどうの木の下で憩うこと」が平和の象徴であると考えてきました。ぶどうはイエスの時代の人々にとっても身近なもので、ぶどうの木と枝の関係を「イエスと神の民」にたとえたイエスの話は合点がいくものであったでしょう。枝は木から離れると枯れてしまいます。養分が届かないからです。ぶどうの枝が実を結ぶためには、いつも木に「つながる」ことが必要不可欠なのです。この「つながる」という言葉はギリシア語原語では「とどまり続ける」という意味があります。どんなことがあっても、しぶとく「とどまり続ける」ことが大切です。
私たちの信仰生活は順風満帆というわけにはいきません。様々な理由で、この世の嵐に翻弄されることもあるでしょう。しかし今にも倒れそうな時。そこに主の腕は差し伸べられているのです。養分を与え続ける主がおられます。ぶどうの木の養分は、主イエスの溢れるばかりの愛と言ってもよいでしょう。愛の養分は枝に活力を与え、花を咲かせ、ついには多くの実をつけさせます。
今私たちに与えられている一人ひとりを大切にし、互いに祈り合い、支え合い、「ともにキリストにつながり」、福音を宣べ伝える群れとして主に用いていただきましょう。