メッセージ

~「神は人を偏り見ない」~ 吉村知子
               
 本日のメッセージは先週の続きで、ペトロとコルネリウスの“不思議な出会い”の結末を見ていきます。神はユダヤ人ペトロとローマ人コルネリウスの出会いによって、福音はユダヤ人と異邦人の区別なく、すべての人に開かれていることを示します。
 コルネリウスの使いと一緒にカイサリアに向かったペトロは、初めてコルネリウスに出会います。ペトロが来るのを今か今かと待っていたコルネリウスは、ペトロを見ると、ひれ伏して拝みます。ペトロは「お立ち下さい。私もただの人間です」と言って彼を起こします。ローマ皇帝を神と崇め、ひれ伏して拝むことに慣れていたコルネリウスに対して、ペトロは「自分は人間であり、神でない。拝んではならない」と諭すのです。その後ペトロとコルネリウスは互いの体験を語り合います。「神の清めた物を清くないと言ってはならない」と諭されたペトロ。「ヤッファにいるペトロを招きなさい」と命じられたコルネリウス。二人の体験は一つの糸でつながっていることを知ってペトロは「神は人を偏り見ない」と言い、福音はユダヤ人以外にも与えられていることを確信し、イエスの福音を語り始めます。すると聖霊が降り、コルネリウスたちは神を賛美し始めるのです。ペトロは「バプテスマを受けるのを誰が妨げることができようか」と言い、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けるように命じます。
 神を信じ一歩を踏み出した二人を通して、「福音はすべての人に等しく与えられる」という神の摂理が実現したのです。