メッセージ

 

~「日々新たにされ」~   吉村知子

 ローマの信徒への手紙は、使徒パウロが紀元57年ごろにコリントで書いたとされます。パウロは異邦人伝道のため、精力的に働き、このころには小アジア、ギリシアなど地中海沿岸地域に多くの教会を建てていました。パウロには長年の夢がありました。それはローマ帝国の首都であり、文化の中心地であったローマで、主イエスの福音を宣教するということでした。長らく道が閉ざされていたのですが、ようやく道が開かれてきたのでパウロは挨拶を兼ねて、ローマの信徒たちに手紙を書きました。
1-11章までは、彼が生涯を賭けて宣べ伝えている主イエスの福音について、そして本日のテキスト
12章1―12節からは、福音に与った者がどのように歩むべきかを語ります。

                      キーワードは3つあります
① 自分自身を神に喜ばれる献げものとする⇒「献げる」とは原語で「差し出す、そばに置く」という意味があります。私たちが自分の物だと信じて、しっかり握りしめている物を手放して、神のそばに置く、神に差し出すことです。時間、賜物、お金、その他しっかり握りしめている物を神に差し出す時、神は私たちの思いをはるかに超えて、豊かに用いてくださいます。
② 日々、心を新たにして自分を変えていただく⇒主イエスのように考え、主イエスのように行動するのです。そのためには日々、御言葉と祈りで養われ、霊性を深めることが大切です。
③ 共同体の中で⇒教会はキリストの体です。互いに尊重し助け合い、愛による一致でキリストの教会を建て上げるのです。