メッセージ

 ~「イエスが愛したように」~   吉村知子                教会暦には固定されたものと、毎年変わるものがあります。例えばクリスマスは12月25日、クリスマスイブは12月24日と、毎年固定されていますが、イースター(復活祭)は毎年変わります。今年のイースターは4月4日で、そこから逆算して2月17日から4月3日までが「受難節」と呼ばれ、イエス・キリストが受難(十字架の死)へと向かう日々を、私たちも祈りつつ、心を静かにキリストへ向ける時となります。本日のメッセージは「イエスが愛したように」です。弟子たちと最後の食事を共にした「最後の晩餐」の時に、イエス自ら弟子たちの足を洗い、謙遜の限りを尽くしました。イエスは「上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとい、たらいに水を汲んで弟子たちの足を洗い、腰にまとった手ぬぐいで拭き始めた」と非常に具体的に描かれています。当時の人々は靴ではなく、サンダルのようなものを履いていたので、外を歩くと、足が埃まみれになり、家に入ると、奴隷が足を洗ったそうです。イエスは、人から「先生、主」と呼ばれていたにもかかわらず、身を低くして弟子たちの足を洗いました。互いに相手を敬い、愛し合うようにと、模範を示されたのです。イエスが足を洗った弟子の中には、のちにイエスを裏切るユダも含まれていました。イエスは相手がどんな者でも「人を偏り見ない方」です。私たちも「イエスが愛したように」人を愛するものへと成長させていただきたいと思います。