メッセージ

  

~本日のメッセージ「キリストにあやかる」 ~澁谷和美牧師
ローマの信徒への手紙6章1節~14節
 パウロはローマ4章でイスラエルの人々(ユダヤ人たち)にとっての祝福の基であるアブラハムのこと(創世記14章))を振り返り載せています。アブラハムは割礼を受ける前に、神の約束を信じて神の前に義とされたのであり、行いによってではない(4:6,11)。だからアブラハムに与えられた祝福の約束は、割礼を受けたユダヤ人だけでなく、割礼のない人々にも当てはまり、信じるすべての人々の父ともなった(4:12)と伝えます。
  4:23 しかし、「それが彼の義と認められた」という言葉は、アブラハムのためだけに記されているのでなく、
4:24 わたしたちのためにも記されているのです。わたしたちの主イエスを死者の中から復活させた方を信
じれば、わたしたちも義と認められます
ユダヤ人たちは神の約束によってその数を増し、エジプトでの奴隷状態から約束の地へ神によって出エジプトを成し遂げました。
パウロはローマ書6章―8章でこの出エジプトを語り直しているのだ(N,T,ライト)と言われます。その理由はパウロの時代のユダヤ人信者たちがイスラエルを神の介入(神の子イエスの十字架の死と復活)によって奴隷状態から解放してくださったことは、アブラハム契約の究極的な完成(救いの実現)である、と受け取り「新たな出エジプト」という表現で捉えていたことによります。
6:4 わたしたちは洗礼によってキリストと共に葬られ、その死にあずかるものとなりました。それは、キリ
ストが御父の栄光によって死者の中から復活させられたように、わたしたちも新しい命に生きるためなのです。
6:6 わたしたちの古い自分がキリストと共に十字架につけられたのは、罪に支配された体が滅ぼされ、もはや
罪の奴隷にならないためであると知っています。
それゆえに救われ、恵みのもとに置かれている今、その体を進んで神の義のための道具として捧げようではないかと熱く語るのです。
この後、パウロは7章、8章で「新たな出エジプト」の恵みを更に詳しく説明していきます。新たな出エジプト物語は全被造物がうめきの中にある今、その完成の時を今か今かと待ち望んでいます。