メッセージ

  

~本日のメッセージ「天地の創造」 ~澁谷和美牧師     
 創世記 1章1節~25節
  本日より3か月創世記のみ言葉(1章から11章迄)から聴いていく時を持ちます。今、この時、神の創造の物語から私たちは何を受け取ることができるでしょうか。
 今日のところで、1節の言葉は何度読んでも、神がこの地球に住むすべてのものに向かって、神の創造無くしては存在しえなかったものたちに対しての、愛のメッセージとして受け取ることができるのではないでしょうか。「あなたたちの存在はどこにも無かった。しかし、私は造った、この世界を、あなたたちを。そして私は造ったその全てを愛した。」との御声です。
2節の「神の霊が水の面を動いていた。」は、夜明け前の暗闇の中で会堂を背に立つとき、いつもわたしの心に浮かぶ言葉です。まだまだ人々がぐっすり眠りの中にある夜の闇の中に確かに神の霊が眠る人々を包み込んでおられる。親鳥がその翼の影にひな鳥を包みこむように静かな慈しみに満ちた霊の姿を想像するのです。しかし、ここでの霊は、私が想像する姿ではなく、霊は猛吹雪の嵐の中のような猛烈な勢いて動いていると記されています。そこにはすべてのものを創造することのできる計り知れない愛のエネルギーが満ちていたのではないだろうか、とも思わされます。そしてその愛のエネルギーははるかな昔から愛をこの地上の被造物に注ぎかけてくれているのだと思うと、うれしくなります。
創世記は紀元前6世紀ころに成立しました。イスラエルの人たちはバビロン捕囚後のエルサレム神殿を失い、廃墟となったエルサレムから捕囚の地に連れて来られたときです。彼らは、イスラエルの神はバビロンの神々に負けてしまったように思っていました。その彼らと共に、礼拝でこの1章1節から2章4節までが礼拝式文として読まれました。彼らの現実はまさしく混沌でした。しかし、この聖書の言葉は彼らにとって再び新たな神との関係性における歴史の始まりを、意識させたことでしょう。