メッセージ

  

~本日のメッセージ「創造の完成と安息」~澁谷和美牧師
  創世記 1章26節~2章4節前半
 今日のところのみ言葉から、3つのことに注目して見ていきましょう。
⓵神の形、神の像
先ず「「神の形または神の像」(ラテン語のイマゴ・デイ)という言葉です。この時代、王のみが神の形に造られた存在で、神の尊厳と支配は王においてこの地上で具現されている、と受け取られていました。しかしイスラエルの神は王にではなくほかならぬ人間こそが神の形として創造されていると言われました。すべての人間が神の似姿として造られ価値あるものとされていると。大国バビロニアの王の強大な権力に屈し、神々の前にひれ伏しそうになるイスラエルの民に、神は分け隔てなくすべての民に、神を映し出す存在として生かされていることに今一度立ち戻ることを促しておられるのでしょう。
②地を従わせ、生き物を支配せよ
神は彼らを祝福して言われた。「産めよ、増えよ、地に満ちて地を従わせよ。海の魚、空の鳥、地の上を這う生き物をすべて支配せよ。(1:28)」
「産めよ、増えよ」との呼びかけは、他の生き物たちにも語り掛けられた言葉である(1:22)。人間もまた他の生き物たちと同じ出産と繁栄の機能を与えられている仲間たちである。一方で神の似姿として、この地の秩序を保ち、生き物たちとのあるべき姿での共存の働きをも託されているのであろう。
③第7の日にご自分の仕事を完成され、ご自分の仕事を離れ、安息された
創造の終わりに神はお造りになったすべてのものを見て「見よ、其れは極めて良かった。」と言われた。
そして第7日目に、「神はすべての創造の仕事を離れ、安息なさったので、第7の日を神は祝福し、聖別された(2:3)。」
創造の仕事によって生み出されたものは神にとって「良きものであり」、神の祝福の中にありました。其れだけでなく、「安息すること」をも祝福し聖別して私たちの前に置かれました。

捕囚の地にあるイスラエルの民にとって、これらの言葉は、彼らの心に再び信仰の火を明るく灯してくれたのではないでしょうか。