メッセージ

  

~本日のメッセージ「カインの罪」~澁谷和美牧師
       創世記 4章1節~12節
4:10 主は言われた。「何ということをしたのか。お前の弟の血が土の中からわたしに向か
って叫んでいる。
  何とも表現しがたい言葉が神の口から出ています。2章4節後半から始まった創造物語は、1章1節からの神の全てよしとの言葉で終わった7日間の創造物語とは違って、造られた人間たちの持つ弱さ、無知、傲慢さを映し出しております。まさしく土の塵(アダマー)そのものの姿です。
 向かい合う骨肉として神により造られたアダムとエバは早々に神の約束を犯し、蛇にそそのかされ、食べてはいけない木の実を共に食べました。二人はエデンの園から出され、神が与えてくださった地で子を授かりました。兄カインと弟アベルです。
 成長した兄カインは父アダムと同じ土を耕すものとなり、弟アベルは羊を飼うものとなりました。
時を経て(4:3)、カインは土の実りを、アベルは羊の群れの中から肥えた初子をそれぞれ捧げものとして神の下に持ってきます。神はアベルの捧げもののみに目を留められました。捧げものに目を留められなかった兄カインは怒りに心が占領された。神からか顔を伏せる兄カインに神は言われた。
  4:7 もしお前が正しいのなら、顔を上げられるはずではないか。正しくないなら、罪は戸口で
待ち伏せており、お前を求める。お前はそれを支配せねばならない。」
神の警告の言葉も虚しく、怒りから兄カインは弟アベルを殺しました。大切な弟の命を奪ってしまった。
「お前の弟の血が土の中から叫んでいる。」と伝えられたカイン。「今、お前は呪われる者となった(4:11)。」神の呪いの言葉は厳しくカインに臨んだ。彼は弟殺しの現実に向き合わされ、罪の深さに気づかされていった。
神は罪をそのままほっておく方ではない。アベルの無念の叫びは神に届き、カインもまた罪の償いの歩みを、もちろん神と共にしていくのである。