メッセージ

~本日のメッセージ  「洪水の予告」~澁谷和美牧師     
  創世記 6章9節~22節
 聖書教育21課の学び 1.ノアの物語の始まりには以下のように記されています。
「古代世界にはいくつもの洪水物語があります。聖書の洪水物語が他の物語と異なるのは、これが神々の物語ではなく、『ノアの物語』(6:9)であるという点です。ノアというひとりの人が、困難な状況の中で、どう生きたかという物語、それが聖書の伝える洪水物語です。」とあります。
同じく4章はカインの物語と言ってもいいでしょう。創造物語は人と神の関係に焦点を当てて、語られているのです。
 人間の創造によって地の上には人が増え広がりました。これは神にとって喜ばしいことであったでしょう。しかし、同時に不法が地に満ちている(13)ことを目の当たりにした神は、なんと被造物を滅ぼす決心をされました。それほどまでに神と人間たちとの間の溝は大きくなっていたのです。すべてのいのちの霊を持つもの、全ての肉なるものを天の下から滅ぼす(17)。ご自分のいのちの息を吹き込まれたものを滅ぼす決意には、神の痛みと悲しみがあったと思われます。
神は一人の人間ノアを立てられ、箱舟造りを任せました。なぜ、ノアに任されたのか。聖書の言葉を拾うと「ノアは主の好意を得た(8)」、「ノアは神に従う無垢な人であった(9)」「ノアは神と共に歩んだ(9)」とあり、ここに神が立てられた理由があるようです。そして、ノアは神の期待に応えました。「すべて神が命じられたとおりに果たした。(22)」の言葉が示すように。いよいよ神の計画の実行です。箱舟の中で生き延びた人々は単純にラッキーとは呼べない、大きな苦悩の中での箱舟生活ではないでしょうか。