メッセージ

 ~ 「その名はインマヌエル」 ~澁谷和美牧師
イザヤ書 7:10-14(p1071)
  本日からアドベント(待降節)に入りました。待ち望む、私たちは再び主イエス・キリストがおいでくださるとき、全き神の支配が成就する時を待っています。
今日の聖書箇所は再び第一イザヤ書に戻りました。ここにインマヌエルなる名を持つ男児の誕生が予言されているからです。
紀元前8世紀後半、大国アッシリアの王テイグラト・ピレセルⅢ世は西方遠征に乗り出し、シリアをはじめ、パレスチナの小国に脅威を与え始めました。それに対抗するためにシリア(=アラム)はエフライム(=北大国イスラエル)に働きかけ反アッシリア同盟を結成しました。同盟軍は南ユダ王国にも攻め入り、アハズの代わりに彼らが望む王を立てる(7:6)計画さえ立てておりました(シリア・エフライム戦争)。
この時南ユダの王アハズは恐れ動揺していました。イザヤはアハズ王に神は同盟軍の計画は実現することなく終わると伝えました。
神はアハズに「主なるあなたの神にしるしを求めよ」と伝えましたが、アハズは神により頼むことをせず、近づいている強国アッシリアに援助を求めました。神の力よりこの世の力に信頼し、道を誤りました。
神のみ手が延ばされているのにそれを受け取ることができない。目に見えないものより目に見えるものにより頼む人間の愚かさは、神ご自身への背信でありました。行くべき道の選択肢をこの世の力への恐れから選ぶとき、さらなる不信と恐れへと人間を導くのです。一国のトップの行動は国の破滅に繋がります。