メッセージ

 ~ 「大いなる光」~澁谷和美牧師
 イザヤ書 8:23-9:6(p1073―1074)
 アドベント(待降節)第二週目を迎えることができました。
イザヤ9:1 闇の中を歩む民は、大いなる光を見/死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。・・・9:5 ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、「驚くべき指導者、力ある神/永遠の父、平和の君」と唱えられる。 9:6 ダビデの王座とその王国に権威は増し/平和は絶えることがない。王国は正義と恵みの業によって/今もそしてとこしえに、立てられ支えられる。
南ユダ王国のアバズ王はシリアと北イスラエル王国の同盟軍(反アッシリア同盟)に怯えていました。預言者イザヤは、同盟軍を恐れることなく、中立を守るように伝え、神ご自身もまたアハズに「主なるあなたの神にしるしを求めよ」とのみ声をくださいました。そのしるしとは「見よ、おとめが身ごもって、男の子を産み、その名をインマヌエルと呼ぶ(7:14)」でした。インマヌエルとは「神が我らと共におられる」との意味です。しかし、彼は歴史を支配する神の声を拒み、大国アッシリアにより頼みました。その結果、兄弟国である北イスラエルはアッシリアに倒され、略奪と暴力、国土の荒廃、アッシリアへの捕囚、占領された地の民族混淆と、人々は絶望の淵に追いやられました。そしてなお南ユダ王国もまた大国の迫りにより国の滅びの危機に陥りました。
イザヤは苦難と苦悩、闇黒と言える中にいる人々に対し「闇の中を歩む民は大いなる光を見、死の陰に住む者の上に光が輝いた。」と予言するのです。それは神の救いのしるし、ひとりのみどりごの誕生でした。
闇の中、死の陰の地にいる絶望の中を歩む人々にこそ神は伴われ、命に至る希望の光を照らし、正義と公正をなしてくださるのです。