メッセージ

  

~「見えないものは永遠です」~池山篤兄
 
老人力」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは赤瀬川原平という芸術家が、1997年に使い始めたとされる考えです。通常、「物忘れが激しくなった」などを老化による衰えというマイナス思考があるのですが、これを「老人力がついてきた」というプラス思考へ転換する逆転の発想です。赤瀬川は「ボケも一つの新しい力なんだから、もっと積極的に、老人力、なんてどうだろう。いいねえ、老人力」とこの言葉を思いついたといいます。たとえば、

【ふつうは歳をとったとか、モーロクしたとか、あいつもだいぶボケたとかいうんだけど、そういう言葉の代りに、「あいつもかなり老人力がついてきたな」というふうにいうのである。そうすると何だか、歳をとることに積極性が出てきてなかなかいい。】