メッセージ

  

~本日のメッセージ「再び栄光を現そう」~澁谷和美牧師
ヨハネ12章27節~36節前半(p192-193)
受難節に入っています。イエスの十字架の死と復活を覚える時です。
イエスは十字架の時を目の前にして「今、心が騒ぐ」と内面の思いを口にされました。ほかの福音書にはオリブ山での苦しみの祈りがありますが、ヨハネにはありません。唯一ここにある言葉がイエスの心の葛藤を示しています。イエスはすぐに気を取り直し、「しかし、私はこの時のために来たのだ」と言われ、父なる神に栄光を現してほしいと願われました。神は「私はすでに栄光を現した。再び栄光を現そう(12:28)」とイエスの決意に応えられます。
 イエスさまの十字架の時はもう避けられない状況にありました。ユダヤの最高法院の議会の憎しみはイエス殺害を決めていたからです(11:53)。ユダヤ社会の権力者たちの憎しみ、妬み、恐怖はイエスの十字架刑を現実のものにしました。神の子イエスに対するこの世の不義は神への不義でもあります。
十字架は徹底した神への肯定であると同時に、神の否定でもあります。人のいのちや生が肯定され、それらを脅かすあらゆる不義と悪が否定されたのです。(聖書教育3月号p10)
2000年前に神の子イエスを通して神はその栄光を現してくださった。救われた私たちは、この世界で、生きる現場で、教会で命を否定するものに目を向け、行動するものでありたいです。