メッセージ

 ~本日のメッセージ「真理とは何か」~澁谷和美牧師
ヨハネ18章28節~38節(p205―206)
 いよいよイエスは捕らえられ、大祭司のもとに連行され、尋問を受けます。ユダヤの指導者たちはイエスを死刑に処することを願っています。彼らはイエスをローマの総督ピラトに引き渡しました。ピラトはイエスを十字架刑で死刑にする権限を持っています。
今日のところはピラトとイエスの一対一での対話です。ユダヤの地域を治めるピラトにとっての関心事はイエスが、このところ頻繁に起こっているローマ帝国に反旗を翻す政治的メシア運動の首謀者であるかどうか、という一点です。
 「お前はいったい何をしたのか、お前はユダヤ人の王なのか。」とのピラトの問い。イエスは「わたしの国は、この世には属していない。」「わたしは真理について証しをするために生まれ、そのためにこの世に来た。真理に属する人は皆、わたしの声を聞く。」と答えます。ピラトの理解することもまた関心を寄せることもない領域のイエスの言葉でした。ついに「真理とは何か。」と言い捨ててピラトは人々のもとに戻って行きました。
ピラトとイエスのやり取りは、この世界の光と闇の構図をはっきりと示しています。此の世の支配構造に漬かって生きるものにとって理解できない、また無価値に見えることだからです。